ジュヴレ・シャンベルタン、ポマール、シャンボール・ミュジニー。ってフランスはブルゴーニュ地方の村の名前です。その中で色んな生産者が、色んな畑で、色んなワインを造っているので決して比べられないのだけど。みんなちがって、みんないいという言葉がふと頭をよぎる。フランスらしさ、ブルゴーニュらしさ、ピノノワールらしさ。壮大過ぎて、想像の中の世界で妄想も無限大にどこまでも。いくつもの食べ物と合わせてみたら、なんとブルーチーズがいい。しかもイタリアの!
ジュヴレ・シャンベルタン ドメーヌ・アルロー 2015
Gevrey-Chambertin Domaine Arlaud
ワイン紹介
国 フランス・ブルゴーニュ地方/コート・ド・ニュイ地区/ジュヴレ・シャンベルタン村
畑 北端にある銘畑ラ・ジュスティスと南端のレ・スーヴレによるキュヴェのアッサンブラ―ジュからなる。レ・スーヴレはシャルム・シャンベルタンの真下にある絶好のロケーション
ブドウ品種 ピノ・ノワール100%
生産者 ドメーヌ アルロー
アルコール度数 13.5%
内容量 750ml
お値段 10000円位
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色 やや濃いルビー色
特徴 レ・スーヴレは果実のふくらみを形成し、ラ・シュスティスが骨格と奥行きを醸し出す黄金コンビ
熟成 すぐり、たばこのニュアンス
味わい 果実味が豊かで、ほどよくボリューム感と緻密なタンニン
【レーズンチョコレート】
万能でどれもそれぞれ違う合い方。中でも一番合う!このワインのアルコール感と合わせると、さらに濃厚に。
ジュヴレ・シャンベルタンって
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ローネイ・オリオ ポマール レ・ぺリエール 2015
Launay Horiot Pommard Les Perrieres
ワイン紹介
国 フランス・ブルゴーニュ地方/コート・ド・ボーヌ地区/ポマール村
畑 中央にデューヌ川がつくりだした谷があり、谷を境として南北に広がる。このレ・ぺリエールは北側区画
ブドウ品種 ピノ・ノワール100%
生産者 ドメーヌ ローネイ・オリオ
アルコール度数 13.5%
内容量 750ml
お値段 約10000円
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色 濃い紫色
特徴 南側区画は男性的な香りの強く、北側区画はしなやかさのある女性的なバランス
熟成 バリック14カ月(新樽20%)
香り レッドチェリー、クランべりー、ザクロ
味わい 赤い果実のミディアムボディ―の口当たり。タンニンもほどよく感じられる
【鰤の煮物】
夕飯のおかずに作った普通の家庭料理。生姜の香りから味わいもちょうどいい。煮物の甘みにワインの少し砂糖を焦がしような香ばしさが合う。
ポマールって?
白ワインの印象が強いコート・ド・ボーヌでは珍しく、赤ワインだけが認められた村。グランクリュなしブルボン朝初代のフランス国王アンリ4世が愛飲し、ワイン愛好家のナポレオンが定期的にポマールに訪れるほどだったと言われている。
1080年 ウード1世の時代に、ブドウの育成をベネディクト会修道士たちが始めたのがきっかけ。その後に「真紅のワイン」という名の「ヴァン・ヴェルメイユ」が誕生
18世紀以降 「シャトー・ド・ポマール」と呼ばれるようになった
1855年 ブルゴーニュワインの格付けで「一級」の称号が与えられた
カラベッロ・ボーム シャンボール・ミュジニー 2018
Carabello-Baum Chambolle-Musigny
ワイン紹介
国 フランス・ブルゴーニュ地方/コート・ド・ニュイ地区/シャンボール・ミュジニー村
畑 村の北と南の両端に2つのグランクリュ(特級)畑があり、全て国道の西側に位置している
ブドウ品種 ピノ・ノワール100%
生産者 カラベッロ・ボーム(シャトー・ド・ポマール)ブルゴーニュではレアな豪華シャトーの生産者
アルコール度数 13.6%
内容量 750ml
お値段 ヴィーノ・ハヤシさんVin Voyage ブルゴーニュワイン定期コース 第4回ワイン
色 濃い目のルビー色
特徴 村の南側斜面の中腹に位置するレ・ゼシュゾー(Les Echezeaux)の区画で育てられたオーガニック栽培のブドウから造られている。
熟成 新樽を使わずに18カ月木樽で
香り お花畑や赤系果物の香り、スパイス
味わい 小さな赤い果実の素直な旨味とコク、酸味と渋みは控えめ、長く続く余韻
【竹田食品 なまらうめぇ いか明太】
明太によってコクの加わったイカの塩辛が、酸味苦味ともにマイルドで深みのあるこのワインの味わいによく合う。
シャンボール・ミュジニーって?
ブルゴーニュで「最も女性的」と表現されるほど、華やかで優雅な味わい。繊細さが魅力。香りも優しく飲み心地も繊細さで滑らか
グランクリュは2つ。
・ミュジニー Musigny(赤、白) 村の南部。所有者10名
クロ・ド・ヴ―ジョ上の向かいに位置する別格の畑。優美な骨格と気品をを持ち合わせたワイン。
る。ミュジニーではシャルドネも極わずかながら栽培されており、コート・ド・ニュイの中では唯一の
グラン・クリュの白。
・ボンヌ・マールBonnes-Mares(赤) 村の北部。所有者24名
モレ・サン・ドニ村に1割、残り9割はシャンボール・ミュジニー村にある。
力強く豊かで肉付きの良い、黒系果実を煮詰めたような濃厚さがあるフルボディのワイン
イタリアのブルーチーズをあわせてみた!
第5回イタリアのブルーチーズ3品を今回のワインと一緒にいただいてみました。
☆チーズプロフェッショナル検定・2次試験用または3種のチーズ<切り方や食べ方>などはこちら
・【ゴルゴンゾーラ・ピッカンテGorgon】 写真上
☆ゴルゴンゾーラ・ドルチェはこちら
イタリア/ロンバルディアやピエモンテ州の牛乳でつくられるソフト青カビタイプ。
「恋にうつつを抜かしてサボっていたらチーズに青カビが生えてしまった・・」という起源のいつわもあるゴルゴンゾーラ。879年につくられたという資料があるほど歴史は長い。伝統的。
アドリアーノ・キオメントブランドの特級品。
今回のアッピナメントはジュヴレ・シャンベルタン。どのワインとも合い万能。中でもしっかりとした塩気やコクがこのジュヴレ・シャンベルタンの持っている香りとよく合う。
☆チーズプロフェッショナル検定・1次試験問題はこちら
※アッピナメント・・料理とワインなどを合わせた時に良い組み合わせという意味のイタリア語
・【ストラキトゥンStrachitunt】 写真左
イタリア/ロンバルディア州の牛乳(無殺菌)でつくられるソフト青カビタイプ。
「ゴルゴンゾーラの父」ともいわれ、タレッジョ渓谷でのみつくられる希少なもの。歴史を遡ればタレッジョ(ウオッシュチーズ)もゴルゴンゾーラも「ストラッキーノ(Stracchino)」とよばれていたチーズで、丸いことを意味する「トンド(tondo」という言葉が合わさりストラキトゥンになったのだとか。
ウオッシュして熟成させるところはタレッジョと一緒。別名”タレッジョの息子”とも呼ばれている。
今回のアッピナメントはポマール。ストラキトゥンのクリーミーでなめらかな食感とこのワインの深みがちょうど合っている。
☆チーズプロフェッショナル検定・1次試験問題はこちら
・【ブル・ディ・カプラBlu di Capra】 写真右
イタリア/ヴェネト州の山羊乳でつくられるソフト青カビタイプ。
スターターとなる乳酸菌も山羊乳を発酵させて手作り。ヴェネト州のモンテガルダにある”山羊乳専門”の農家県チーズ工房。「より濃醇なミルクが搾れるから」という理由で秋につくられる。
今回のアッピナメントはシャンボール・ミュジニー。ブル・ディ・カブラのクリーミーで濃厚、少し苦手な山羊の独特な香りも控えめ。シャンポールミュジニーの香り、味わいの濃厚さ、余韻の長さが合う。
ワインとブルーチーズを合わせた感想
飲み比べたジュヴレ・シャンベルタン、ポマール、シャンボール・ミュジニー。ヴィンテージも生産者の造り方の拘りも、そもそもワインの造られた村が違います。共通点はフランスのブルゴーニュ地方で造られていてブドウ品種はピノ・ノワール。食べ物は他にも多数試しました。すべてに合うものが多数あり、中でも興味深かったのはブルーチーズ。フランスはブルゴーニュのピノ・ノワールのワインとイタリアのブルーチーズ。の口の中の余韻が何とも言えない至福の時間をもたらしてくれました。ワインは3つの村それぞれが南側と北側に区画があることも共通点です。土壌が違うこともあり、違うタイプのワインが造られている。みんなちがって、みんないい。と思える飲み比べでした。発見がたくさん。ぜひお試しください。
☆ワインをもっとカスタマイズしたい方
☆ワインをもっと日常的に楽しみながら知識もつけたい方